台東区谷中3丁目の銭湯「初音湯」が本日長い歴史の幕を降ろしました。87年だそうです。
我輩、情報は耳にしていたモノの日曜日ということで幕引きに立ち会うことは半ば諦めていたんですがね‥‥まぁ、ウルトラCを使いまして浸かってまいりました。二年前から地道に巡っている銭湯お遍路のシートにも初音湯の印が押されましたよ。
我輩が銭湯マニアの末席に座らせてもらってから二年余り。閉湯された銭湯も少なくないのであります。銭湯の煙突が目印になっていたのも今は昔‥‥街の人々に愛され続けた銭湯がまたひとつ湯を抜きました。
初音湯のシャッターが開くまでジーッと佇んでいたのであります。開店ちょっと前からおそらく常連と思えるオヤジさんにジロジロ見られちゃったりして。我輩その緊張感って耐えられないタイプでありますんで、話しかけちゃったりして。なんでもそのオヤジさんの奥さんの実家が稲荷町で、下谷神社の祭の時に寿湯に行くなんて話でもりあがっちゃったりして‥‥。
初音湯の湯槽は浴室の中央に位置しておりました。手前が更湯、奥が草津温泉の湯の花を投じた白湯でそれぞれ仕切られている4つの風呂であります。中央の2つが熱湯。常連さんは「初音湯は熱いからいい」と言ってました。入ると確かに丁度いい熱さでありましたな。白湯のほうはカラダの芯まで暖まる感たっぷり。名湯だなと思いました。残念ですな。(帰り際に女将さんと話せたんですが、今回の閉湯は後継者問題だそうです。)
まだ57箇所の銭湯お遍路でありますが、初音湯の記しを残せて満足であります。そうそう、例の最強の銭湯夫婦「音地夫妻」にも遭遇しましたぞ。揃って来るなんて流石ですな。
初音湯ファイナルに関連して、地元の皆さんも色々とイベントしてました。団子坂下の不思議(はてな)では初音湯で湯に浸かった後にボジョレーヌーボー一杯!仕事中、それも車で移動じゃなければ寄ってみたかったなぁ。
帰りに2005年冬に発行された地域雑誌「谷中根津千駄木」を配布していました。銭湯特集の「谷根千」は読み応えがありそうです。
お疲れさまでありました。最後に初音湯の白湯に浸かれて幸運でありました。